スケルトン物件を選ぶメリット・デメリット
スケルトン物件とは
「スケルトン」とは不動産用語では、建物の骨組みのことを言います。具体的には、柱や壁、梁(はり)、床、天井といった建物そのものを支える構造躯体だけの状態です。内装は一切施されておらず、コンクリートはそのままで、配管や配線もむき出しになっています。物件の引き渡しは、当然この状態で行われます。内装が何もないところから店舗をつくり上げていくことになります。
スケルトン物件のメリット
スケルトン物件の最大のメリットは、一から自分の店をつくり上げられるということです。床を張り、天井を仕上げて、壁にクロスを貼る。レイアウト次第で仕切りを設置したり、雰囲気に合わせた照明器具を入れたり、イメージ通りの什器や装飾を探すなど、自分のこだわりを反映した店舗にしたい人にとってはとても魅力的です。
居抜き物件はすでにレイアウト・デザインが仕上がっている状態の物件をそのまま使うので、どうしても以前の店舗イメージが残ってしまいます。しかし、スケルトンは、自由にレイアウト・デザインが決められるため、全く新しい店舗として顧客に認知してもらえるでしょう。ですから、新規開店時のインパクトは大きく、広告宣伝をうまく行えば、開店当初の集客は比較的しやすいかもしれません。
また、設備も新たに導入するので、メンテナンスや交換の時期が長めになるということもメリットになります。居抜きの場合は、使用年月や前オーナーの使い方にもよりますが、経年劣化という点では不具合や故障が発生する可能性は高くなるでしょう。
スケルトン物件のデメリット
一方、スケルトン物件のデメリットは、まず費用がかかることが挙げられます。店づくりに関してはすべて自分で準備しなければならず、開業資金はかなりの高額が必要になるでしょう。店舗規模や業種によって当然違ってきますが、内装工事、インフラ周りの設備工事だけでも100万円単位で費用がかかります。さらに必要な設備機器、什器、備品、装飾品をそろえていくと、1,000万円にもなることもあります。デザイン設計からデザイナーや店舗設計会社に依頼する場合は、その費用もかかります。このように、費用をかけようと思えばどんどん増額してしまうので、綿密な資金計画、損益分岐点を含む現実的な事業計画が必要になります。
もう一つのデメリットとして、開店までの準備期間が長くかかるということがあります。何もない状態から店舗をつくり上げていくわけですから仕方のないことですが、内装や設備工事の段取りを正確に無駄なく組んでいかないと、予定通りのオープンを迎えられないということになりかねません。それには施工会社などへの発注内容が明確で、お互いにきちんと意思疎通が取れていることが必要です。発注に際しては、必ず複数社から相見積もりを取って、比較・検討の上、発注先を決めましょう。見積もり内容などで疑問点がある場合は、曖昧にせず必ず確認します。
また、スケルトン状態で借りた賃貸店舗は、通常は退去するときもスケルトン状態にして引き渡さなければならないということがあります(原状回復)。つまり、退去時に内装・設備の解体・撤去が必要になり、工事費用、廃棄費用がかかるということです。契約前に退去時の取り決めについても必ず確認しておきましょう。
こんな記事も読まれています
- 賃貸事業用コンテンツ
- 入居する店舗はどう選ぶか
- 賃貸事業用コンテンツ
- 失敗しない「出店場所選び」をするために
- 賃貸事業用コンテンツ
- 事業の成否を左右する出店立地について
- 賃貸事業用コンテンツ
- 居抜き物件で開業するメリット・デメリット
- 賃貸事業用コンテンツ
- 「空中店舗」での集客を考える
不動産お役立ち情報
賃貸物件を探す
売買物件を探す
コンテンツ一覧
- トップページ
- 不動産取引全般/一級建築士事務所
- 空き家で損をしないためには?
- 特定空き家に指定されたらどうなるの?
- 突然の相続!手続きはどうしたらいい?
- 賃貸物件検索トップ
- 売買物件検索トップ
- 新築戸建て仲介手数料無料
- 住まいを貸す契約の流れ
- 住まいを買う契約の流れ
- 住まいを売る契約の流れ
- 「買取り」を利用してスムーズに不動産売却
- 家の買い替えは、購入が先か売却が先か?
- 中古戸建てはどのように評価されるのか?
- マイホームはいつ買う?判断する3つの基準
- 資金計画を考えよう! 諸費用も忘れずに
- 賃貸住宅の初期費用には何がある?
- 物件リクエスト(事業用賃貸)
- 物件リクエスト(居住用売買)
- 物件リクエスト(事業用売買)